こだわり

昔から「米は88手間、海苔は300手間」と言われるほど手間のかかる海苔養殖。かつては高級品だった海苔も、値段が下がったことで多くの業者が撤退し、大阪湾で海苔養殖を手掛ける業者はわずか3軒のみとなりました。しかし、大阪湾は栄養豊富で潮の流れが穏やかなため、海苔の養殖には向いているのです。この地に合った養殖方法を模索し、長年続けてきた名倉水産だからこその風味豊かで柔らかな海苔の美味しさです。

生海苔から板海苔の状態になるまでには、全工程で4時間程度かかります。この作業を夜遅くまで何度も繰り返し、1日におよそ2万5千枚の全型サイズ（縦21×横19センチメートル）の板海苔を生産しています。大型の機械にすれば、もっと早くたくさんの海苔を作ることもできますが、それでは細かい部分に目が行き届かなくなり、味の劣化につながりかねません。そのため、今のペースのままで、ずっと作り続けていきたいと思っております。

名倉水産自慢の味付け海苔。こちらはパリパリの軽い食感で、絶妙の甘辛さの後に、昆布のようにねっとりと濃厚な後味が広がります。栄養豊かな大阪湾で風味豊かに育った海苔を火入れすることで、水分量が減り、さらに旨みが凝縮された焼き海苔。それを自然の材料のみを使い、無添加で味付けしています。海苔本来の風味を生かしながら、さらに旨みを追加しています。